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アスベスト

アスベスト問題

5月20日(木)各全国紙の一面にアスベスト、石綿」の文字が大きく踊りました。
過去何度となく話題となり、一時的には騒然とするこのアスベスト問題も、全国紙の
一面を飾るのは、記憶では昨年6月毎日新聞に咽頭、卵巣ガンとの因果関係がWHO
機関に認定されたことが掲載されて以来でしょうか??
2005年6月に、大手機械メーカー「クボタ」による健康被害者の公表により、大きく
騒がれたアスベスト問題はその後沈静化して、政府も、政治も、マスコミも取り上げ
なくなり、まるで、アスベスト問題は解決されたかのようであり、それはアスベスト
飛散を防ぐのと同じように、問題を封じ込めているかのようにも感じます。

人類は、常に不安や危険と隣り合わせています。しかし、日本人は、自分たち
だけは安全で平和な暮らしを堅持できるかとの思いこんでいるのか、思いこまされ
ているのでしょうか。
そして、目に見えている不安要素の対応だけで右往左往している状態です。鳥インフ
ルエンザから、新インフルエンザなどのウィルスの驚異におびえ、現在では、家畜の
伝染病「口蹄疫」問題で、種牛までを殺処分するなど対応に追われています。
確かに、宮崎県、特に畜産業にとって見れば重大な問題であり、早期の解決が望まれ
ます。しかし、口蹄疫は、人には感染せず、健康被害は起きないといわれているのに
メディアは、連日のように大きく取り上げ、それがまた不安を煽っています。

政権は、この口蹄疫対策をはじめ、普天間基地問題などの懸案事項、さらには
選挙対応に追われ、この潜在的に存在するアスベスト問題の根本的解決には取り
組む姿勢をみせていません。それどころか、官房長官は今回の国の責任を認めた
判決に不満表明まで出す始末です。

5月20日報道は、大阪府南部の泉南地域にあるアスベスト紡績工場の元従業員や
近隣住民ら29人が健康被害を受けたのは国が危険を知りながら規制を怠ったため
として、国に損害賠償を求めた泉南石綿訴訟の判決が大阪地裁であり、国は規制を
怠った不作為の責任があると認め、元従業員への賠償を認めたものです。
この判決は、初めてアスベスト問題の国の責任を認めた画期的判決で、他の国内
における訴訟へも影響すると考えられます。しかし、近隣住民の請求は棄却されて
しまい、ある意味片手落ちの判決と考えられます。

アスベスト問題は、アスベストを体内に取り入れた場合に、肺ガンや中皮腫など
発症する健康被害のことを言います。


既に、多くの死亡者も出し、現在も多くの苦しむ健康被害者がいて、将来的には数十
万人の死亡者が出るとの予測がされていますが、中皮腫の場合潜伏期間が30年以上
と長いためなのか、コストとしてしか見ないのか、継続的な大問題となりません。
アスベスト問題が怖いのは、アスベストがその優れた耐火、耐熱、耐化学性などから
あまりに多くの材料に用いられたことであり、その多くがまだ私たちの生活空間に
存在していることにあります。



2004年以前に建てた建築物には、使用されていると言っても過言ではないのです。
屋根材、外壁材、内装材など多くの建築材料に混錬され利用されているのです。
多くの人は学校や、駐車場などに吹き付けられた綿状耐火材などを思うのでしょう
が実際は、スレートなどの耐火性を求められる建材に多く入っているのです。
そしてそれらの建材が、私たちの身のまわりに多く存在しているのです。
通勤や通学、行楽で駅のプラットホームに立ったら天井を見上げてください。
多くのプラットホームの屋根は波形スレートが使われています。

◇東京駅東海道線


の立場から言えば、現在はだいぶ少なくはなりましたが上水道普及
期には水道管として「石綿管」が多用されていた事実があります。アスベスト
が繊維性で高強度のため、セメント管の補強材料に使われていたのです。
石綿管は設置当初は問題ありませんが、劣化による強度低下、その後の
交通網の整備による自動車荷重に耐えられず、割れや破断を起こし、結果、
破断面や摩耗面からアスベストが水道水に混入していることが疑われます。
国は、水道水は元々繊維質鉱物があり、問題なしとの見解を出していますが
最近の大腸ガン患者の急増には、因果関係があると唱える研究者もいます。

◇石綿管施工写真


国の施策は、2006年3月に施行されたアスベスト新法「石綿健康被害救済法」に
代表されるように、過去の原因により引き起こされた健康被害救済には力をいれ
今後の被害を未然に防ごうとする対策を積極的に取ろうとしていません。
それどころかこの救済法にしても、補償という位置づけでないと言い切り、国
の責任を認めようとはしていません。
現政権民主党は、ノンアスベスト社会の実現、健康対策を掲げながら既にいる
被害者の救済のためのパフォーマンスを見せていますが、将来起こりうる健康
被害を未然に防ぐための対策、予算措置を取る気配をみせません。
政治家にアスベスト問題の本質を理解してる専門家がいない、本気で取り組もう
とする議員がいないことが解決の遅れにつながっています。

この社会に潜在的に存在するアスベスト、この豊かな生活を創造するために利用
するだけ利用され続けられたアスベスト。その危険性が判明した後も、その有用
性のため手放せず、使い続けた産業界や国、既に発病している健康被害者の救済
だけでも莫大ですが、アスベストを体内に取り込み潜伏期間である予備軍までを
考えればその補償額は想像もつきません。
さらに、アスベスト使用の建物に住み続け、改修や解体時には廃棄物となって
飛散するアスベストに曝露する危険性を考えれば、未然に防ぐ対策をとることが
急務といえます。

今この時にも、それら対策を取らない関係官庁、政治家は不作為責任が発生して
いることを承知しているべきです。

アスベスト(Asbestos)
A=not、 sbestos=quenchable(滅びる)
=滅びないもの
天然に産する繊維状でほぐれやすいケイ酸塩鉱物のうち、幾つかの
鉱物種の指す工業的名称。石綿(せきめん、いしわた)ともいう。


特定非営利活動法人アスベスト処理推進協議会
理事長 小暮幸雄
(今日はこの肩書の署名ブログとします。ご意見のある方はAMCまで)
アスベスト問題に取り組むAMC: http://www.asbestos-mc.com/

 

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